Lesson 7

応用会話


三鷹のおじさん           60才ぐらい
道夫 30才ぐらい
澄子 25才ぐらい


おじさん 「今日は。道夫ちゃんいるかい。」
道夫 「あ、三鷹おじさん、よくいらっしゃいました。 さあどうぞお上がり下さい。」
おじさん 「澄子さんは … … 。」
道夫 「デパートへ買物に出かけました。もう帰る 頃ですが。」
おじさん 「いい天気だから、電車も町も人でいっぱいだよ。」
道夫 「おじさん、今日はどこかのお帰りですか。」
おじさん 「うん、おまえのおじいさんのお墓参りに行って来た んだよ。お彼岸の頃病気で行かれなかったんで、 今日そのお詫びをして来た。」
道夫えらいですね、おじさんは。おじいさんが亡くなって からもう20年にもなるのに毎年田舎へお墓参りに 行くなんて。」
おじさんあたりまえじゃないか。毎年お墓参りに行くだけ じゃない、毎朝仏壇を拝んでいるよ。」
道夫 「そうですか。」
おじさん 「そういえば、この家には仏壇がないんだね。」
道夫 「ええ。」
おじさん 「神棚もないね。」
道夫 「僕はあまり宗教に興味がないし、それに澄子は クリスチャンですから。」
おじさん 「澄子さんは日曜ごとに教会へ行くのかい。」
道夫 「ええ、行くようですよ。」
おじさん 「えらいものだね、クリスチャンというのは。」
道夫 「でも、この前、アメリカ人の友達に聞いたら、毎週 必ず教会へ行くアメリカ人は少ないそうですね。 日本のクリスチャンは数が少ないけれどみんな熱心 だそうです。」
澄子 「ただいま。」
おじさん 「お帰りなさい。お邪魔していますよ。」
澄子 「いらっしゃいませ。」
道夫 「買物はどうだった。」
澄子 「済みましたけど、デパート、ずいぶん込んでました わ。」
道夫 「デパートは儲かるだろうね。」
おじさん 「しかし、ずいぶん宣伝をしているから、宣伝費も かかるだろう。」
道夫 「そうですね。あれでも採算は合うんでしょうが、 あまり儲からないかもしれませんね。」
澄子 「デパートに限りませんね。この辺のお店もいろいろ 客寄せに苦心しているようですよ。」
道夫 「そう、そういえばこの間計算機がお化粧の仕方を 教えていたよ。」
おじさん 「それ、どこのデパートだい。」
道夫新宿のデパートだったかな。」
おじさん 「おじさんもこの間銀座のデパートで計算機を使って いるのを見たよ。」
澄子 「そう、私は計算機になんかあんまり興味がないけど、 今の人はずいぶん計算機を信心しているようね。 私がクリスチャンだなんて分かるとよく変な顔を するのに、その人がまるで計算機教信者みたいな 事を言うんですもの。おかしくなっちゃうわ。」
おじさん 「そう。今の人間は少しおかしいよ。神様を否定して いながら、信じる物がなくなると、今度はまた 新しい神様を作ってそれに気が付いていないんだ からね。おじさんが毎朝仏壇を拝むのと計算機を 有難がるのはあまり違いがないんじゃないだろう かね。」